夜眠る前、朝、目を開く瞬間、気がつけば雨を祈っている。
あらすじ
靴職人を志す15歳の高校生タカオは、雨が降るといつも学校をさぼって公園で靴のスケッチに熱中していた。そんなある日、彼は27歳のユキノと出会い、雨の日だけの再会を繰り返しながらお互いに少しずつ打ち解けていく。タカオは心のよりどころを失ってしまったユキノのために、彼女がもっと歩きたくなるような靴を作ろうと決心する。
引用:シネマトゥデイ
15歳の高校生タカオ
靴職人を目指している
「靴職人になりたい」という明確な目標があり、練習用の革や教材を買うためにアルバイトもし、靴製作の勉強をしたいがために、雨の日の午前中は公園で靴のデザインをすることにしています。そこでユキノと出会い、恋愛感情を抱くようになります。
「はっきりとわかっていることは2つだけ、あの人にとって15の俺はただのガキだということ。そして、靴を作ることだけが、俺を違う場所に連れていってくれるということ」
家族以外誰にも話したことがない、「靴職人になりたい」という思いも、ユキノには打ち明けることができるまでの関係になっていきました。
15歳にしてはしっかりしている
父と離婚している恋愛体質の母は、家庭よりも恋愛を大切にし家にいないことが多い。そのため料理などの家事を自分でやります。アルバイトもし、将来の展望も明確で、かなり大人びた高校生です。
27歳の教師ユキノ
職場に行くことができない
タカオの学校の教師。生徒に勝手に思われ、嫉妬したその彼女にあらぬ噂を広められ、精神的に追い詰められ、学校に行くことができなくなってしまいました。
学校に行けず、公園のベンチでさぼっているところでタカオと出会います。
タカオの制服を見て、同じ学校と気づくのですが、自分のことは学校中の噂になったため、同じ学校の先生であると気づくだろうと思っていましたが、靴のことしか頭にないタカオは噂にうとく、先生とは知らないまま出会いを重ねていきます。
味覚障害をわずらう
精神的に追い込まれたせいで、味覚障害を患い、ビールとチョコレートしか味がわからなくなります。公園で、チョコをつまみにビールを飲んでいるところでタカオと出会い、怪しい人と思われるのですが、
「どうせ、人間なんて、みんなちょっとずつおかしいんだから」
と開き直ります。
タカオと雨の日に公園で出会いを重ねていくうちに、徐々に味覚障害も改善されていきます。
孤悲(こい)のものがたり
恋とは「一人悲しむもの」
梅雨が明けて、晴れの日が続いたため、公園で会うことが無くなってしまいました。
それでも、二人とも会いたいと思う気持ちが強く、晴れの公園で二人は再会します。
その時、突然の大雨が降り始め、雨に濡れた二人は、ユキノの家で服を乾かし、ひとときの二人の時間をすごします。
タカオの作ったオムライスを食べながら、二人は恋人気分を満喫します。
タカオは、「ユキノさんのことが好きです」とストレートに告白します。
しかし、ユキノは、先生と生徒だからとにごします。
タカオは、「あんたは一生ずっとそうやって、大事な言葉は絶対に言わないで、自分は関係ないって顔して、ずっと独りで、生きていくんだ!」と感情をぶつけます。
ユキノは、はじめて自分の気持ち「ずっと救われていたこと」を伝えます。
みどころ
まっすぐっていい
タカオは靴職人になることしか頭になく、学校での時間すらもったいないくらい、靴製作に全てを捧げています。そんなまっすぐな姿が魅力的で、ユキノも魅かれていきます。
恋愛もまっすぐで、ストレートに「好きだ」と伝えます。それに対し、ユキノは「ずっと救われていた」と、とても大切な人であることを伝えます。
二人のお互いを想う気持ちは種類は違っても、お互いがとても大切な存在になっていました。
ラスト5分の映像美は絶対見てほしい
ラスト5分から、エンドロールの秦基博のテーマ曲(大江千里のカバー)が最高です。
二人が抱擁して、カメラが引いていくシーンなのですが、秦基博の曲の入りかたといい、カメラのアングルといい、とても素晴らしい映像です。
ここをエンドレスでずっとリピートしたいくらい好きです。
がんばろうと思える作品
観賞後のすがすがしさが半端ないです。
仕事も、恋愛もがんばってみるかという気分になれる映画です。
視聴する方法は
U-NEXT・Amazonプライムビデオ・hulu・DMM TVで視聴できます。
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