「いつからかな・・自分を「特別」だと思わなくなったのは。」
大泉洋のぼやきからこの映画は始まります。
あらすじ
場末のマジックバーで働く、さえないマジシャンの轟晴夫(大泉洋)。ある日、彼は10年以上も関係を絶っていた父親・正太郎(劇団ひとり)がホームレスになった果てに死んだのを知る。父が住んでいたダンボールハウスを訪れ、惨めな日々を生きる自分との姿を重ね合わせて涙する晴夫。すると、突如として青空を割って光る稲妻が彼を直撃する。目を覚ますや、40年前にタイムスリップしたことにがくぜんとする晴夫。さまよった果てに足を踏み入れた浅草ホールで、マジシャンだった父と助手を務める母(柴咲コウ)と出会い……。
引用:シネマトゥデイ
DMM TVで視聴できます主人公の苦悩
- 父親は外に女を作り、母親は子供を捨てて家を出て行った。
- 父親の職業はラブホテルの清掃員。
- だから、自分の現在の状況がダメダメなのは仕方ないのだ。
主人公は全く売れていない手品師で、TVに出るほど人気が出た後輩には馬鹿にされ、あまりの極貧のため、住んでいるアパートは雨漏りするほどぼろぼろ。
食事はレトルトカレーや、スーパーの半額シールがついたホットドック。
将来の希望も持てず、成功者をひがみ、うまくいかない人生を親のせいにして生きています。
ある日、警察から電話が入り、ホームレスになっていた父が亡くなったので、遺骨を引き取って欲しいと連絡があります。
父の遺骨を受け取り、住居のテントから出てきた自分の小さい頃の写真を見つけ、現在のつらい人生に耐えられなくなり絶叫します。
「親父、生きるって難しいなあ。毎日みじめでよう。
俺、なんのために生きてるのか、わからなくなってきた。
もう、どうしたらいいかわからないよ。
なんで、俺なんか生きてるんだよ。」
悩みが解決し、前へ進む
過去にタイムスリップし、自分が生まれる直前の世界で生活することになります。
若い頃の両親と出会い、父親とは手品漫才の相方として、衝突しながらも、次第に信頼関係が作られていきました。
そんな最中、今まで信じてきた事実が覆される出来事が発生します。
体が弱い母親は、自分を産む時に命を落とす可能性が高いと伝えられるのです。
父親は外に女を作り、母親は子供を捨てて家を出て行った。
自分を捨てたと思っていた母は、実は、自分の命をかけてでも自分の命を生み出そうとしていたという事実。
父親は、息子が自分のために母親が命を失ったことを背負わないように、外に女を作って母親が出て行ったという嘘をついていたのです。
「それじゃ、辻褄があわないんだよ!」
ひどい両親から生まれてきた自分だから、現在の落ちぶれた自分がいるという方程式が成り立たなくなったのです。
父親はラブホテルの清掃員。
息子には母親がいなくなるかもしれない。だから、近くにいてあげられるのは自分だけだから、時間に融通が利く、ラブホテルの清掃員になった。手品漫才をあきらめて。
だから、自分の現在の状況がダメダメなのは仕方ないのだ。
自分を捨てた母、ろくでもない父と思っていたが、事実は。
自分のことをなによりも大事に思い、愛情の全てを注いでくれた両親だった。
両親の真実に直面してからは、人生に前向きになり、手品の表現力にも磨きがかかり、大勢の観客が大いに沸くようなステージを演じれるまでに成長していく。
みどころ
・なんと86テイクも撮り直したという、冒頭の手品をしながら愚痴るシーンがすばらしいです。
実際に大泉洋本人が手品をしていて、長いセリフをいいながらの、本格的な手品は、相当な難易度です。
・劇団ひとり原作・監督なだけあって、漫才のシーンの笑いの完成度はとても高いです。
・劇団ひとり原作は、前作「陰日向に咲く」も原作・映画ともに面白く才能にあふれていますね。
キャスト・スタッフ
監督:劇団ひとり
プロデューサー:川村元気
キャスト:大泉洋・柴咲コウ・劇団ひとり
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