あなたは「ひきこもり」や「ニート」の経験がありますか?
この映画は「引きこもりニート」がプロボクサーになり、自分の願望を叶えようとするお話です。
物語のラストでの主人公は「かっこいい生き様」「見事な体型」「研ぎ澄まされた表情」へと激変していきます。
映画観賞後には、あなたの心に熱いものが芽生えていることでしょう。
「百円の恋」の作品情報
32歳の一子(安藤サクラ)は実家でだらしない毎日を過ごしていたが、離婚して実家に戻ってきた妹の二三子といざこざを起こし、一人暮らしをすることに。100円ショップで深夜労働にありつき、相変わらずな日々を送っていたものの、ボクサーの狩野(新井浩文)と恋に落ちる。狩野との幸せな日々はすぐに終わってしまうが、ある日、たまたま始めたボクシングが一子の人生を変える。
引用:シネマトゥデイ
「百円の恋」を観るメリット。
この映画を観ることであなたは、
・家を出るきっかけは「強制的」がありかも
・「なにかに打ち込みたい」という熱い感情がこみあげる
・願いは「声に出す」のが大事
という、気づきを得ることができます。
観賞後には、この映画があなたにとって
『引きこもりニートを脱出する映画』
として、大切な映画となることでしょう。
引きこもり時の主人公の状況
主人公は32歳の「ひきこもりニート」です。
「ひきこもりニート」とは
・無職で「働く意思がない」15歳〜34歳の若者
・最低限の用事以外は家にいる状態が6ヶ月以上続いている。
という状況のこと。
「あたし、女捨ててるからね」
と、いろんなことをあきらめています。
より詳しい主人公像は
・実家暮らしで住居、食事には困らない。
・母親は小言は言うが、基本的に甘い。
・父親は娘に強く言えない。(何事にも不器用で無気力)
・炭酸飲料とポテチが好きで、贅肉でたぷんたぷん。
・パジャマ姿のまま、コンビニに行く。
・夜遅くまでゲーム(ボクシング)負けず嫌い
・ヘビースモーカー
・背中をぽりぽり掻く(不潔?)
・声が小さい
衣・食・住が確保され、うるさく言う人もいない。生活の変化もないため、「ひきこもりニート」の終わりは見えない状況でした。
引きこもりニートを脱出する映画
この映画は、そんな「ひきこもりニート」がプロボクサーになるお話です。
そのためにまずは、ひきこもり状態を解決しなくてはなりません。
家を出るきっかけは「強制的」がありかも
主人公の日常に「出戻りの妹」が加わり、それから環境が激変するのです。
とにかく姉妹の仲が悪く、顔を合わすたびに喧嘩。
1週間もしないうちに、どちらかを殺してしまうのではないかというくらい、
喧嘩がエスカレートしていき、見かねた母は、
「殺し合いをする前にどちらか家を出ていきなさい」と泣き崩れます。
主人公は「それなら私が出ていく」とバックひとつで家を出ていきました。
「引きこもり終了」です。
主人公自身も、心の中では、この状況を変えたいと思っていたのかもしれません。
別な作品(ドキュメンタリー)ですが、「8050問題(80代の親・50代引きこもり)」の親子が、
父親は「社会に出れない娘を育ててしまった罪悪感」と「自分がいなくなってからの娘の未来への不安」を持ったまま、この世を去ってしまったのですが、残された娘は、弟夫婦の手助けもありながらですが、「料理にも挑戦」「片付けもするようになる」など、ひとり暮らしを歩み始めるのです。
「お父さんが、私が1人暮らしする姿なんて、想像できたかしらね」という言葉が印象的でした。
父親がなくなる前に、なんらかの「強制的」な出来事があれば、娘の自立を見届けることができたかもしれません。
「もらとりあむタマ子」というニートの娘とやさしい父親の日常を描いた映画があります。
ラストでの父親のセリフ「おまえ、どっちにしても来月、家を出ろ」
それに対して娘は「合格」と言うやりとりがあります。
娘もニートを終わらせる「強制的」なきっかけが欲しかったのですね。
「なにかに打ち込みたい」という熱い感情がこみあげる
母親の援助で、安いアパートを借りて、近くの行きつけのコンビニで仕事も確保しました。
唯一の楽しみは「帰り道のボクシングジムで練習する中年のボクサーをのぞくこと」
好意を持っていた中年ボクサーに「引退試合を見に来てくれ」と誘われます。
その試合で、あんなに殴り合っていた選手が、お互いが抱き合って「ありがとう」を言う姿に偉く感動し、「あれがやりたい!」とボクシングに興味が湧いてきます。
「ノーサイド精神のかっこよさ」に主人公の魂がはげしく揺さぶられたのです。
ボクシングジムに入会し、中年元ボクサーとも交際を始め、幸せな日々を過ごすのですが、
長く続かず、中年元ボクサーは、他に女を作って姿を消しました。
失恋したことで、主人公はさらにボクシングに打ち込むようになり、ここからメキメキ強くなります。
「早朝ランニング」「バイト中も、休憩中もシャドーボクシング」「バイト後はジムで本格トレーニング」と、引きこもりニート時代とはまるで違う体型、表情に変貌を遂げていました。
※安藤サクラは実際に10日間で、この身体まで絞り上げたそうです。
「人間の身体って不思議」が本人談ですが、「良い映画をつくるために」という「女優魂」は本当に尊敬します。
真摯にボクシングに打ち込む主人公を見て、最初冷やかっだった、ジムの会長やトレーナーも本格的にバックアップするようになります。
プロテストにも一発合格し、デビュー戦も決まりました。
観客席には、応援してくれる家族や元彼が。セコンドには会長、トレーナーがついてサポートしてくれます。
「あきらめ」や「負けることへの慣れ」を感じていた「引きこもりニート」が、多くの「応援」や「全力サポート」を受けながら、「一度でいいから勝ってみたい」と闘うのです。
惜しくも試合には負けましたが、ずっとやりたかった「ハグして、称え合う」は実現できました。
帰り道、元彼が「ひどい顔だな」と声をかけてきます。その時主人公の感情が溢れ出しました。
主「勝ちたかったよ」
主「勝ちたかった」
主「一度でいいから勝ちたかった」
主「一度でいいから勝ってみたかったの」
彼「まあ、最高だからな勝利の味ってのは」
彼「いちこ。飯でもいくか」
主「勝ちたかった」
2人が歩きながら遠くへ去っていく中、クリープハイプのエンディングテーマがながれます。
「痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い・・・でも、居たい、居たい」を連呼する歌詞。
「引きこもりニート」をしているときより、外の世界に出た方が、つらいことや、きついことが多くあります。でも、少しずつでも自分の世界を広げていくと、自分の感情が揺さぶられることに出会えるのです。ボクシングが痛いのはわかっている。それでも、その先の「勝った世界がどうしても見たい」と主人公は渇望したのです。
願いは「声に出す」のが大事
主人公は願いを躊躇なく「声に出します」
主「テスト(プロ)受けたいんですけどー」
会長「そんなに簡単じゃないの、まじめにやってるのはわかるんだけどさ、痛いんだよ殴られると」
とさらりとその場はかわされますが、主人公の成長ぶりはしっかり観察しており、
プロテストを受けさせてくれます。
見事一発合格した後にすぐ。
主「あの、試合できますか?」
会長「お嬢ちゃんさあ、もういいだろう、記念受験も受かったんだからさあ。試合するんだってただじゃないんだよ、相手だって見つけないといけないんだからさあ。困るのよ、あんたみたいな人さ、男だってたまにいるんだよ。いい歳こいて、何もない自分に気づいちゃって、試合したい、なんて言い出すのが、自己満足の道具じゃないんだよ。ボクシングは」
と、まともに取り合ってくれません。
しかし、けが人が出て、代わりの対戦相手に主人公を選んでくれました。
会長「運がいいよ、お嬢ちゃんは」
主「ありがとうございます!」
なにかを受動的に待つのではなく、自分はどうしたいのかを明確にし「相手にしっかり伝える」
そうしないと本当のチャンスは回ってこないですね。
この会長、主人公の負けた試合の後
「お嬢ちゃんのボクシング、嫌いじゃないよ」と賞賛してくれました。
引きこもりニートを脱出する
引きこもりニート→姉妹喧嘩→家を出る→家を見つける→職を見つける
→好きな人を見つける→好きな人の影響でボクシングを知る→ボクシングを始める
→失恋する→ボクシングにハマる→プロテストに合格する→試合に出る
→試合に負ける→彼とよりを戻す
活動範囲は半径1kmくらいかもしれませんが、起こしたアクションから、いろんなことが連鎖していきました。「最初の一歩」を踏み出せるかがとても大切ですね。
一度はいなくなった彼のことですが、
じつは「主人公のボクシングに真剣に取り組む姿が眩しくて」離れていきました。自分がボクシングに対して100%で挑んで、負けることが怖く、本気で取り組めない人間だからです。
しかし、主人公の迷いのない真剣さに、男の心も変わり、全力で応援するようになるのです。
主人公は「女を捨てている」どころか「魅力あふれる人間」に変貌をとげていました。
「百円の恋」観賞後には
・家を出るきっかけは「強制的」がありかも
・「なにかに打ち込みたい」という熱い感情がこみあげる
・願いは「声に出す」のが大事
という、気づきを得ることができます。
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